カテゴリー別アーカイブ: こぼれ話

医療現場こぼれ話 ~8~ 「舌出して。」

先輩医師から聞いた話

 

外来診察室で、30代前半の女医さんが、70代のおじいさんの診察をしていた時

女医「じゃあAさん、舌出して」

おじいさん「え~、若い先生の前で恥ずかしいなあ」

女医「はあ、照れるような歳じゃないでしょ(笑)」

するとおじいさんはおもむろに立ち上がり、ズボンと下着を下ろした。

女医「Aさん、なにしてるの!?」

おじいさん「えー、だって先生、『下出して』っていうから・・・」

医療現場こぼれ話~7~ MGとMK

大学病院時代に聞いた話

いま病院の中で医師が使う専門用語は英語がほとんどですが、かつてはドイツ語がよく使われてました。      ドイツ語では、                                                          胃のことを Magen(マーゲン)                                               潰瘍のことを Geschwür(ゲシュール)                                          癌のことを  Krebs(クレプス)                                                 と呼びます。                                                           ですので、胃潰瘍は Magen Geschwür で 略して、MG、胃癌は Magen Krebs で略して MKと呼んでいました。

当時私のいた大学病院では、臓器別に病室が別れていました。また、週に一度主任教授回診というのがあり、教授がひとりひとりの患者の顔を見て回り、若手医師が患者の病状を説明していきます。

胃の疾患の人が入っていた4人部屋でのこと                                       若手医師「Aさんは MKです」                                                                若手医師「BさんもMKです」                                                            若手医師「CさんもMKです」                                                              若手医師「DさんはMGです」

回診後・・・・                                                                   Aさん「MKとかMGというのはどうやら病名らしいな。俺達みんな胃の病気って言われているから、Mが胃の意味だな」                                                                     Bさん「ということは、Kは潰瘍のKで、GはがんのGじゃないか」                                    Cさん「なるほど。そういえば俺は潰瘍って言われているよ」                                           これを聞いたDさんは、   「そうか・・・俺、癌なんだ・・」と落ち込んだそうです・・・・

 

医療現場こぼれ話~6~ ナースコール

研修医時代の話

研修医というものは、医学は勉強してきているものの臨床は全く経験がありません。ですから、経験のある看護師さんからはそれはそれは厳しいご指導をいただくわけです。そんななかでもとりわけTという研修医に厳しい看護師がいました。

仕事の上では見返せない研修医としては、なんとかそれ以外でやり返したいと思っていました。

T看護師が夜勤の夜。個室の1号室(仮)は、その日の昼間に患者さんがお亡くなりになって、空室になっていました。

 

深夜。

我々研修医は、医局からそおっと病棟まで非常階段を使い上がります。防火扉を開けると真っ暗の廊下の向こうに1号室。部屋の扉を開けると、窓からの光に浮かび上がるベッド。その枕元にはナースコール。そっと中に入った我々はそのナースコールを  「ぶちっ」  「プー、プー、プー」とコール音。それを確認したと同時に音を立てないように脱兎のごとく非常階段へ!

 

翌朝。

ナースステーションでは日勤の看護師たちと興奮気味に話すT看護師。

T「きのうさあ、誰もいない1号室からナースコールがあったんだよ!」

日勤看護師「そういえば、昼間にAさんがなくなってたよねえ、恨みでもあったんじゃない」

T「ええーー」

 

朝の仕事をこなしつつ、ほくそ笑む研修医たちであった。

ちなみに、その後、患者のいないベッドのナースコールは外されるようになりました。残念。

医療現場こぼれ話~5~ ジュース

研修医時代に先輩から聞いた話

当時は癌の患者さんにはほとんど病名を告知しない時代でした。術後に抗癌剤の治療をする時でも、「体質改善の薬」とか「潰瘍の再発予防の薬」などといって行っていました。                                当時、注射の抗癌剤で鮮やかな紫色したものがあり、よく使われていました。

一方で、研修医は先輩医師に言われるがままに、点滴したり注射したりと病棟を走り回る兵隊で、患者さんに病状の説明をすることなどありません。

癌で抗癌剤治療を受け始めたAさん。そこへ例の紫色の注射を射ちに来た研修医B医師。                          B医師「Aさん、それじゃあ注射しますね」                                                     Aさん「B先生、それ何の注射ですか?」                                                B医師 「ええっ」   しばし、紫色の薬が入った注射器を見つめたあと                                       「これ・・・  グ、グレープジュース!」

医療現場こぼれ話~4~ 汗っかき

大学病院での研修医時代の話

 

同僚のA医師はとにかく汗っかき。病棟で医療処置をしている時も汗をダラダラ。

職員控室でB看護師とC看護師が、A医師の汗っかきについて話をしていた

B看護師「A先生、汗っかきひどいよねえ」

C看護師「そうそう。消毒してある医療機器に汗が落ちて汚いんだよね」

すると、横に座っていたD看護師がおもむろに話に入ってきて

「A先生の汗でしょ! 目に入るとしみるんだよね」

全員「・・・・・」(それってどんな態勢になるとA先生の汗があんたの目に入るの??)

若い時って素晴らしい。

医療現場こぼれ話~3~  とどめ

病院勤務時代に聞いた話

 

心臓注射という手技があります。、針の長さが6~7cmもあるカテラン針というもので、肋骨と肋骨の間から心臓まで刺して強心剤を注射するものです。いまは心臓の筋肉にダメージを与えることとそれ以外の方法があるのでまず行われないものですが、初めて見る人にとってはかなりダイナミックなものです。

 

癌末期の患者さんでも、呼吸や心臓が停止したら蘇生するのが当たり前の時代のころ。

 

がん末期のAさん。危篤状態になって家族がAさんを取り囲んでいるなかで、深夜に呼吸停止、心停止。駆けつけた担当医B医師は、すぐに心臓マッサージと人工呼吸を開始。そして、家族の見守る中で、

ブスッ!

と心臓注射。  しかしながら、その甲斐なくAさんは天寿を全うされました。

 

そののち、患者さんをお見送りするときに、ご家族からB医師に

「先生、こんな夜中に色々とありがとうございました。最後はトドメまでさしていただきまして・・・・」

医療現場こぼれ話~2~ 新サービス

大学病院での話

 

A看護師 看護大学卒業後ICUに配属 4年後外科病棟に転属になった直後の話

 

入院患者Bさんの入浴介助をすることになった。入浴介助とは術後などで充分に動けない人を看護師が介助しながら入浴させることです。先輩看護師たちはキャリア5年目はもう中堅看護師なので、彼女に任せっきり。しかし、彼女はICUにいたため、入浴介助の経験はなし。

浴室に先に入った患者Bさんに、入り口で立っているA看護師が尋ねた

A看護師「えっと、わたしはどうすればいい?」

患者Bさん「(サンダルを)脱いで入るんだよ」

これを聞いたA看護師はおもむろに白衣を脱ぎ捨て、下着姿に・・・

そこへ先輩看護師Cさんが様子を見に入ってきて、ナースキャップに下着姿のA看護師を見て

絶句!

こんなサービスのある病院に私もぜひ入院したいと(笑)

 

ちなみに、A看護師さん とっても笑顔の可愛い子でした・・・

医療現場こぼれ話~1~ 前胸部叩打法

前胸部叩打法という治療法があります。これは、不整脈が出た際に、前胸部を強く叩くことで心臓に刺激を与えて、不整脈を止める治療法です。循環器科の先生に聞くと、いまはほとんど効果が無いということでやられることはまずないそうです。

一方で、心室頻拍(VT: Ventricular Tachycardia)という頻脈を起こす不整脈があります。これを放置しておくと心室細動という不整脈に移行して死に至る危険性がある重篤なものです。

 

大学病院で 研修医2年目のA先生の話

病棟のナースステーションで心電図モニターを見ていたA先生。

突然、「VTだ!!」と叫んで、モニターをつけている患者の部屋に駆けて行きました。その部屋の扉を開けるやいなや、寝ている患者の胸部をおもいっきり拳で 「バーン」と叩きつけました。 すると患者は 「いてーな。先生、何すんだよ」                                                よく見ると、その患者の心電図モニターは外れかけていただけでした・・・・