医療現場こぼれ話~3~  とどめ

病院勤務時代に聞いた話

心臓注射という手技があります。、針の長さが6~7cmもあるカテラン針というもので、肋骨と肋骨の間から心臓まで刺して強心剤を注射するものです。いまは心臓の筋肉にダメージを与えることとそれ以外の方法があるのでまず行われないものですが、初めて見る人にとってはかなりダイナミックなものです。

癌末期の患者さんでも、呼吸や心臓が停止したら蘇生するのが当たり前の時代のころ。

がん末期のAさん。危篤状態になって家族がAさんを取り囲んでいるなかで、深夜に呼吸停止、心停止。駆けつけた担当医B医師は、すぐに心臓マッサージと人工呼吸を開始。そして、家族の見守る中で、  ブスッ!  と心臓注射。  しかしながら、その甲斐なくAさんは天寿を全うされました。

そののち、患者さんをお見送りするときに、ご家族からB医師に                                        「先生、こんな夜中に色々とありがとうございました。最後はトドメまでさしていただきまして・・・・」