医療現場こぼれ話~1~ 前胸部叩打法

前胸部叩打法という治療法があります。これは、不整脈が出た際に、前胸部を強く叩くことで心臓に刺激を与えて、不整脈を止める治療法です。循環器科の先生に聞くと、いまはほとんど効果が無いということでやられることはまずないそうです。                                                一方で、心室頻拍(VT: Ventricular Tachycardia)という頻脈を起こす不整脈があります。これを放置しておくと心室細動という不整脈に移行して死に至る危険性がある重篤なものです。

 

大学病院で 研修医2年目のA先生の話                                                病棟のナースステーションで心電図モニターを見ていたA先生。突然、                        「VTだ!!」と叫んで、モニターをつけている患者の部屋に駆けて行きました。その部屋の扉を開けるやいなや、寝ている患者の胸部をおもいっきり拳で 「バーン」と叩きつけました。 すると患者は                                           「いてーな。先生、何すんだよ」                                                よく見ると、その患者の心電図モニターは外れかけていただけでした・・・・